犬は威嚇だけでなく家族や自分の身を守るためにも唸ることがあります。愛犬が唸る行為を見せたら、その理由を見極めて適切な対処法をすることが大切です。今回は、犬が唸る本当の理由とその対処法やしつけの仕方についてご紹介しましょう。
犬が唸る理由と対策を徹底解説
犬を飼っていると、時折、唸り声を耳にすることがないでしょうか。言葉が話せない犬は、自分の感情を唸ることで表現することがあります。今回は、飼い主さんが適切に対処するために、犬が唸る理由とその対策を徹底解説しましょう。
犬が唸る理由は威嚇だけじゃない
犬が唸る理由は、威嚇しているからと言われますが、実は、遊んで興奮している、病気や怪我をしているなど、他にもさまざまな理由から唸り声を出しています。
飼い主さんは、愛犬の行動をよく観察して感情を読み取り、唸る行動への適切な対処法としつけを行いましょう。
犬は喜んだり不安げに見せたりと色々な表情を見せくれます。犬の表情をよく観察すると顔のパーツの動きに違いが見られます。
今回は、犬の顔のパーツ別に感情を判断する方法と気持ち別の表情をまとめてみました。また、行動から見られる犬の気持ちについてもご紹介しましょう。
犬が唸る本当の理由
犬が唸る行動に対処するには、犬がどうして唸っているのかを読み取る必要があります。
犬が唸るのは、威嚇以外にさまざまな理由が考えられます。ここでは、犬が唸る本当の理由について、詳しく見ていきましょう。
警戒心や恐怖心がある時
犬は警戒心や恐怖心を感じた時に、逃げたり攻撃したりする行為を見せます。
まずは、攻撃をする前に唸り、相手を威嚇することが多いです。
唸ることで「近づくな!」「やめろ!」と警告しています。犬歯をむき出しにしながら、唸っている時には、攻撃の態勢に入っているので注意しましょう。
嫌なことをされている時
犬は、嫌なことをされている時も、その不快感から逃げるために唸ることがあります。
ブラッシングやシャンプー、爪切りなどで、嫌な思いをした経験がある犬は、お手入れをしようとすると唸って警戒する犬もいるようです。飼い主さんとの信頼関係ができていると唸ることもなくなるので、しつけを通して信頼関係を深めましょう。
楽しくて興奮している時
飼い主さんが愛犬おもちゃなどで遊んでいる時に、唸り声を聞いたことがないでしょうか。また、犬同士でじゃれ合っている時にも低い声を出して唸ることがあります。
唸る時に尻尾を振っている場合は、楽しい気持ちの表れです。犬は、遊んで興奮するあまりに、唸ることで楽しさを表現しているのでしょう。
おもちゃを取られた時
犬は所有欲が強い動物です。お気に入りのおもちゃを取り上げようとすると、取られるという危機感から唸ることがあります。
場合によっては、飛びかかったり、噛みつくこともあるので注意しましょう。このような行為を放置すると、問題行為に発展する可能性があるので、しっかりとしつけることが必要です。
優位性を示したい時
犬が群れを成していた野生の頃には、群れの中で誰が上なのか優位性が示されてきました。犬が人や他の犬に対して唸ることは、自分のほうが優位であることを示す行為です。
飼い主さんが犬よりも下にならないように、小さい頃からのしつけが大切になります。
飼い主さんより自分の方が優位であると思っている犬は、散歩やご飯など自分の要求を通そうとする時に、唸ることがあります。
犬が要求する通りに飼い主さんが受け入れてしまうと、わがままが加速し問題行動を引き起こす原因になるので注意が必要です。主従関係を明確にして、飼い主さんが常にリーダーであることを理解させましょう。
縄張り意識が強い時
群れ社会で生きてきた犬には、強い縄張り意識があります。見知らぬ犬や人が自分の縄張りに入った場合、「入ってくるな!」と警戒して唸ることがあります。また、家族を侵入者から守ろうとして唸る場合もあり、これらの行為は、犬の本能的な行動の一つです。
唸ったり吠えたりすることで侵入者がいなくると、自分の行為が正しいと認識して行動がエスカレートする可能性があるので、他人が自分の縄張りに入っても問題がないことをしつけを通して教えることが大切です。
子犬を守る時
犬は自分の家族に危険が迫った時にも唸り声をあげて威嚇します。子犬を生んだばかりの母犬は、自分の子供を守ろうとして、近づく人や動物に唸ることがあります。
これは母性本能からくる行為で、飼い主さんであっても噛みつくなど攻撃することがあるので、不用意に近づくのはやめましょう。
病気や怪我で体が痛い時
犬は、病気や怪我で痛みがある時に、「触らないで!」と唸って他の犬や人が近づくのを避けようとします。人間でも痛みがある時は、触られないように警戒しますが、犬も唸ることでその気持ちを表しています。
愛犬の様子がいつもと異なり、苦しそうな唸り声を上げている時には、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
唸る時の対策方法としつけ方

犬が唸るのは、さまざまな理由があることがわかりましたが、唸る行為を放置していると、主従関係が崩れたり、問題行動を起こしたりする可能性があります。
トラブルを引きこす前に、しつけを通して唸る行為をやめさせることが必要です。ここでは、犬が唸る時の対策方法としつけのやり方を見ていきましょう。
警戒心や恐怖心で唸る場合
犬が警戒心や恐怖心で人に対して唸る場合は、社会化ができていないことや過去に人からの体罰などによって恐怖心を持っていることなどが考えられます。このような場合に急に人に慣れさせようとすると逆効果になるので、慎重な対応が必要です。
恐怖心や警戒心で唸る時のしつけは、おやつを効果的に使いましょう。飼い主さんの手を犬の目線よりも下において、手からおやつを食べさせます。触っても唸らないなら、犬の目線の下から優しくなでて下さい。このように、おやつを与えてなでることを繰り返すと、少しずつ慣れてきます。あせらずに時間をかけながら慣れされることが大切です。
飼い主さんに唸らなくなったら、知人にお願いして同じやり方で慣らしていくのもいいでしょう。それでも唸る行為が改善できない場合は、しつけ教室へ通ったり、プロのトレーナーにお願いしたりして、唸る行為をやめさせるのをおすすめします。
嫌なことで唸る場合
ブラッシングやシャンプー、爪切りなど、犬が嫌がることをして唸る場合、飼い主さんは、つい断念してしまいがちです。しかし、お手入れを怠ると皮膚病や寄生虫によるトラブルを引き起こすことがあるので、少しずつ慣れさせていきましょう。
嫌な時に唸るのをやめさせるには、お気に入りのおもちゃやおやつを使って気を紛らわすやり方が効果的です。
慣れるまでは、お手入れの時間を短くして、負担を減らすことがポイントです。お手入れが終わったらおやつを与えてたくさん褒めると、お手入れに対して良いイメージを持つようになります。一人でするのが難しい場合は、お手入れをする人、おやつをあげる人を決めて二人で対応するとやりやすいでしょう。
遊びに興奮して唸る場合
犬は遊んで興奮していると唸ることがありますが、唸り声を聞いたらすぐに遊ぶのをやめて無視を貫きましょう。姿が見えなくなる場所まで行き、しばらくしたら再び一緒に遊びます。もし、犬がまた唸った場合は、同じ行動を繰り返します。
犬は飼い主さんに構ってもらうのが大好きです。唸ったら飼い主さんに無視されることを学習すると、唸るのをやめるようになるでしょう。
所有欲で唸る場合
おもちゃなど所有欲が強い犬のしつけをする時には、コマンドを覚えさせて唸るのをやめさせましょう。おやつを見せながら、「放せ」や「ちょうだい」などの声をかけます。おやつ欲しさに口からおもちゃを放したら、おやつを与えて褒めてあげましょう。
おもちゃを放さないままおやつに近づいたら、おやつを与えないようにします。この行動を繰り返すことで、お気に入りのおもちゃを飼い主さんに取られても、おやつがもらえることがわかるので、唸ることをやめるようになるでしょう。
優位性を示して唸る場合
犬が優位性を示して唸る場合は、飼い主さんがリーダーであることを理解させることが大切です。食事や遊び、散歩などは、犬が要求するままに行動するのではなく、「お座り」や「伏せ」などのコマンドを出し、愛犬が従ってから行うようにしましょう。
散歩の時は、飼い主さんよりも先に犬を歩かせないようにします。犬がリードを引っ張ったら、反対に方向を変えて歩きましょう。飼い主さんの指示に従わないといけないことを認識させることが大切です。飼い主さんとの主従関係を明確にすることで、優位性からくる唸る行為をやめるようになります。
縄張り意識で唸る場合
縄張り意識が強く、人に対して唸る行為は、攻撃性を伴うと噛むなどの好意に発展するので注意が必要です。見知らぬ人がうちへ来た時に唸る場合は、おやつを与えながら対面させてみましょう。おやつをもらえることで、来客に対する印象がよくなります。
人間が好きな犬になるには、子犬の頃からさまざまな人に触って慣れてもらうことが大切です。
出産前後で唸る場合
出産前後で犬が唸る場合は、むやみに近づかないようにしましょう。産後の犬は、母性本能が働き、自分の子供を守るために飼い主さんであっても噛みつくことがあります。出産前後には、サークルの周りを覆い静かな場所を確保してあげると母犬は安心します。
子犬が生まれ直後は、触ったり見たりしたい気持ちがはやりますが、愛犬が唸る場合は、できるだけそっとしてあげましょう。数日すると母親の気持ちも落ち着き、少しずつ子犬にも触らせれてくれるようになります。
痛みで唸る場合
病気や怪我などの痛みで犬が唸る場合は、その痛みを特定して取り除いてあげる必要があります。触らせてくれるようなら、どこが痛いのかを確認しましょう。いつもと様子が違い異常を感じた場合は、すぐに動物病院へ行き、獣医師に診察してもらうことをおすすめします。
犬のしつけでNGな行動
犬が唸ったり吠えたりする時に、間違ったしつけの方法で対処すると逆効果になります。しつけをする時には、飼い主さんと犬との信頼関係を築きながら行うことが大切です。ここでは、犬のしつけでNGな方法を見ていきましょう。
大きな声で叱る
犬をしつける時に、大きな声で叱る方法はNGです。飼い主さんが大きな声を出して騒いでも、犬にとって叱られていると理解することは容易ではありません。飼い主さんの不安定な気持ちに同調し、不安定な性格になってしまうこともあります。犬を叱る時には、悪いことをしたタイミングで、はっきりと短めの言葉で落ち着いて注意しましょう。無視して構わないそぶりを見せるのも効果的です。
叩いて叱る
犬を叩いて叱る方法もNGです。犬は、叩いて叱っても悪いことをしたと認識できません。どうして叩かれたのかわからず、痛さと怖さが残り人間不信の原因になってしまうことも。
犬は叱るよりも、正しいことをした時にたくさん褒めてあげましょう。叱るよりも褒めることを重視したしつけの方法がおすすめです。
愛犬と楽しく暮らすためには、基本的なしつけをすることが大切です。今回は、犬に教えたい基本的なしつけから、トイレや食事、散歩に関するしつけの方法をご紹介します。また、子犬の時に遊びながらしつける方法も一緒に見ていきましょう。
唸る原因を見極めて適切に対処しよう
今回は、犬が唸る理由とその対処法をご紹介して参りました。犬は、威嚇だけでなく、人間の家族や子犬を守るためだったり、体調に異変が生じたりする時も唸ることがあります。犬の感情を読み取り、唸る原因を見極めて適切に対処しましょう。