飼い主に忠実な性格で胴長短足にピンとした立ち耳が特徴のコーギーは、そのユニークな体型と表情の豊かさが魅力です。こちらでは、コーギーの性格や特徴についてご紹介します。コーギーの飼い方や寿命、価格についてもチェックしていきましょう。
コーギーとはどんな犬種?
胴長短足な体型と口角の上がった笑顔が特徴のコーギーは世界中からの認知度が高く、人気があります。コーギーはかつては王室でも飼われた犬種で、現在も世界中に愛されています。こちらでは、そんなコーギーの歴史についてチェックしていきましょう。
コーギーの歴史
コーギーの原産地はイギリスで、昔は牧羊犬として親しまれていた犬種でした。牛などの群れを誘導するために素早く小回りのきくコーギーは重宝されてきました。ちなみに、コーギーのしっぽが切られているのは、牛の誘導の際にしっぽを踏まれないようにするためです。
現在もしっぽが切られているコーギーが一般的なイメージですが、ブリーダーさんの中にはしっぽを切らずに残す方もいるようです。20世紀初期にはドックショーで活躍するコーギーも増え、王族の目に留まることになります。
牧羊犬として活躍していたコーギーは王室で飼育されるようになって格式の高い犬への変化していきました。王室が注目することがなかったら、現在ほどのコーギーの人気はなかったかもしれません。
コーギーに関する昔話
ウェールズ地方には、コーギーはかつて妖精の遊び相手だったという昔話があります。ウェールズ地方の山間部に住む子供たちが牛にエサをあげにいく道中で2匹の仔犬を見つけ、家へ連れ帰ります。見慣れないその犬を見た子供たちの父親は、その犬が山の中で妖精と暮らしており、妖精の飼う牛を管理する牧羊犬をしていることを伝えます。
子供たちの連れ帰った犬たちが子供を産み、その子孫が現在のコーギーだという昔話です。この昔話によって、コーギーは妖精の犬と呼ばれることもあるようです。コーギーの背中の白く長い毛には、妖精を乗せていたとことから妖精のサドルという素敵な名前が付いています。
胴長短足の体型で表情豊かなコーギーは活発な性格の中型犬です。世界中からの認知度も高く、コーギーの笑顔に癒される方も多いです。家族としてコーギーを迎えたら寿命以上に長生きして欲しいものです。こちらでは、コーギーの寿命や長生きのコツについてご紹介します。
コーギーの特徴
コーギーの歴史について分かったところで、次はコーギーの特徴についてチェックしていきましょう。コーギーの価格や見た目の特徴、寿命やかかりやすい病気を知ることで、コーギーを飼いやすくなるはずです。
見た目の特徴
コロコロとした胴長短足体型にピンとした立ち耳が特徴のコーギーは、口角が上がっていて笑顔が可愛い犬種です。毛色はレッド、セーブル、フォーン、ブラック・アンド・タンなどで、口元や胸、お腹などは白い毛が混じった子が多いです。コーギーの被毛はダブルコートになっているので換毛期には抜け毛が多くなります。
短毛ですが、定期的にブラッシングする必要があります。身体の大きさは体高26cm~31cm、体重11kg~14kgくらいで、中型犬に分類されます。元々コロンとした体型ではありますが、肥満気味になるとくびれがなくなり、お腹が地面につきそうになる子もいます。コロンとした体型に甘んじて、肥満にならないように注意が必要です。
種類
コーギーは「ウェルシューギーペンブローク」と「ウェルシュコーギーカーディガン」の2種類に分けられます。名前のウェルシュは原産地のイギリスのウェールズ地方を指しています。日本のコーギーのほとんどが「ウェルシュコーギーペンブローク」で、耳は丸く、しっぽは断尾されて短くなっています。
毛色は茶と白のミックスが一般的ですが、レッドやブラック&タンなどのコーギーもいます。「ウェルシュコーギーカーディガン」は「ウェルシューギーペンブローク」と似たような特徴、性格を持っていますが、しっぽは長く残したままで、耳も少し尖った形をしています。毛色はレッド、ブラック、サーブルなど幅広いです。
寿命
コーギーの平均寿命は12~14歳と言われていて、犬全体の平均寿命である12~15歳と比べると真ん中あたりの年齢の寿命です。平均寿命はあくまでも平均なので、食事や生活習慣などの環境によって寿命は変わります。肥満気味で運動不足なコーギーは寿命よりも短命であり、健康管理をきちんとしているコーギーは平均寿命を越えることもあります。
コーギーは高齢になると認知症のような症状が出ることがあります。トイレの失敗や飼い主を間違って噛んでしまったり、昼夜逆転により遠吠えや徘徊をしてしまうこともあるようです。見た目的な変化は毛色に出てきて、白い毛が段々増してくる傾向にあるようです。寿命以上に長生きしてもらうと共に、健康に生きられるように飼い方に注意することが大切です。
市場価格
コーギーの市場価格は10~20万くらいとなっています。血統や性別、毛色や模様の出方などによっても価格は変わります。親犬がドックショーで好成績を出していれば子供も高価格になったり、生まれつき身体が弱いなどの理由で低価格になることもあります。また、ペンブロークよりもカーディガンの方が日本では珍しいので、高価格になりやすいようです。
コーギーを購入する時はペットショップ、ブリーダー、里親募集などの方法があります。ペットショップとブリーダーは高価格で販売され、里親募集の場合は低価格もしくは無料で譲り受けることになります。
里親になる場合は価格が付かないことがほとんどなのでコストを抑えられますが、成犬から飼うことになったり、保護された捨て犬で懐きづらいなどデメリットもあります。価格だけでなく、どういった犬を家族として迎えたいのかを考慮したうえで購入方法を決めるといいでしょう。
かかりやすい病気
胴長短足体型のコーギーは、脊髄を圧迫する椎間板ヘルニアや股関節に異常が起きる股関節形成不全、脊髄の麻痺が進行する変性性脊髄症などの病気にかかりやすいです。身体を触られた時に鳴いて嫌がったり、歩行異常、動きたがらないなどの症状がある場合は早めに病院にかかりましょう。
また、コーギーの被毛は短毛ですが、ダブルコートになっているので蒸れやすく皮膚疾患なども起こしやすいです。シャンプーやブラッシングなどは定期的に行い、被毛を清潔にして雑菌の繁殖を防ぐことが大切です。
コーギーの基本性格
コーギーの特徴が分かったところで、次はコーギーの基本の性格についてご紹介していきます。コーギーの性格が分かれば、飼い方やしつけがしやすくなるはずです。コーギーを飼っている方もこれから購入を検討している方もチェックしていきましょう。
勇敢で飼い主に忠実な性格
コーギーは元々牧羊犬として活躍していた犬種なので、人に忠実な性格をしています。飼い主のことをよく観察し、行動する賢さを持っています。しつけや訓練次第でドックショーに出場できる犬種ですが、牧羊犬として走ったり吠えたりしていたことから攻撃的な面も持ち合わせています。
コーギーの飼い方のポイントとして、愛情を与えながらしっかりとしつけをすることが大切です。攻撃的な面が抑えられ、飼い主との信頼関係が生まれるはずです。甘やかさずに、仔犬の時からしつけをするようにしましょう。
好奇心旺盛な性格
コーギーは好奇心旺盛な性格の持ち主で、物怖じせずに何にでも興味を持ちます。仔犬の頃はやんちゃでイタズラなどもしやすいのでコードを噛んだり、ゴミ箱をひっくり返したり、物を散らかしたりすることもあります。いけないことをしっかりとしつけをしていくことが大切です。また、コーギーの手が届かない場所に物を移動するなどの配慮も必要です。
性格がキツいといわれることも
賢く、飼い主に忠実な性格のコーギーですが、キツイ性格と言われることもあります。コーギーは自己主張がはっきりとしているのでコミュニケーションが取りやすく、しつけや訓練もしやすいのですが、中型犬で鳴き声も大きく、牧羊犬ならではの気の強い性格でもあります。
仔犬のうちからコミュニケーションをしっかりと取らないと、自己主張ばかりが強くなってしまい攻撃的な犬に育ってしまうので注意しましょう。愛情を与えて信頼関係を築くと共に飼い主が上であることをしっかりと分からせて、なめられないようにしましょう。
甘えん坊な一面も
気が強い面もありますが、コーギーは甘えん坊な性格でもあります。飼い主のことが大好きでいつもそばにいたり、お腹を出して撫でてもらおうと甘えてきます。また、コーギーは食いしん坊な性格なので、甘えておやつをねだることもあるようです。
コーギーの性格には癖がある
コーギーの性格には癖があり、環境やしつけの有無によって吠え癖や噛み癖などが出てしまうこともあります。元々牧羊犬として活躍していたコーギーは運動神経抜群な犬なのですが、運動量が足りなかったりストレスが溜まってしまうと、その捌け口として吠えたり噛んでしまったりと悪い癖が出てしまうようです。
オスとメスの性格の違い
コーギーはオスかメスかによっても性格に違いがあります。オスのコーギーは人懐っこく、飼い主に対して甘えん坊な性格をしています。寂しがり屋な性格でもあるので、飼い主の気を引こうとイタズラしてしまうこともあるようです。縄張り意識も高いため、警戒心から吠え癖も付きやすいので注意しましょう。
メスのコーギーはオスに比べるとほがらかな性格をしています。精神年齢はオスよりも高いですが、気の強さから譲らない面も持っています。発情期になると情緒不安定になって攻撃性が増す特徴もあるようです。
コーギーの飼い方・注意点
コーギーの基本性格の次は、コーギーの飼い方やしつけの注意点をご紹介していきます。コーギーは中型犬ならではのパワフルさや毎日の散歩などが必要な犬なので、お世話には少し手がかかるかもしれません。コーギーの性格に合わせた飼い方やしつけをするように意識して、コーギーとの生活をスムーズにしましょう。
十分な運動をさせること
コーギーは元々牧羊犬として走り回っていた犬種なので、運動が大好きです。コーギーの飼い方で注意したいのが、毎日の運動量です。運動量が足りないとストレスが溜まってしまい、吠えたり噛んだりなどの問題行動を起こす可能性があります。毎日30分~1時間の散歩を2回行うのが理想です。ドックランやフライングディスクなどで遊ぶのもおすすめです。
適切なしつけを行うこと
コーギーは好奇心旺盛な性格で悪いことだと思わずにイタズラをしてしまうことがあります。牧羊犬として活躍するほど筋肉質でパワフルな中型犬なので、しっかりとしつけをしないと攻撃的な面が出て扱いにくくなってしまいます。コーギーの飼い方の注意点として、仔犬の頃からしっかりとしつけをすることが大切です。
段差には注意をすること
コーギーは胴長短足体型で背骨や腰に負担がかかりやすく、椎間板ヘルニアなどの病気になってしまうことがあります。コーギーの飼い方の注意点として、生活環境を整えてあげることが大切です。滑りやすいフローリングには絨毯やマットを敷いたり、段差がなるべくないような部屋づくりをしましょう。
肥満にならないようにすること
コーギーは運動好きな犬種ですが、食いしん坊な性格でもあるので肥満になりやすいです。肥満になると内臓病や足腰への負担から病気になってしまうこともあります。肥満気味なコーギーはお腹が地面スレスレになって歩くのが困難になるので、運動不足に陥りやすく悪循環です。
コーギーの飼い方の注意点として、フードの質や分量をきちんと意識するようにしましょう。コーギー用や年齢に合わせたフード選び、おやつの回数などに注意して、食事量をきちんとコントロールするといいでしょう。
噛み癖についてのしつけをすること
噛み癖はしつけをきちんとすることでなくなります。コードなどを噛んでしまった場合は大きい音を出して噛むのを中断させるようにしましょう。コーギーが構ってほしくて人を噛んでしまった場合は、しばらく無視するようにしましょう。
飼い主に無視されることで噛むことは悪いことだということを学びます。また、犬は成犬になるまでに歯が生え変わるのですが、この時は歯が痒くて噛みたい気持ちが強くなります。噛んで遊ぶことが出来るおもちゃを用意してあげるといいでしょう。
コーギーのミックス犬も可愛い!
コーギーはミックス犬になっても可愛いです。コーギーの特徴である胴長短足体型とぷりっとしたお尻などを引き継いだミックス犬はコーギーとは違った魅力があります。こちらでは、コーギーのミックス犬についてご紹介していきます。
柴犬とのミックス犬
柴犬とコーギーのミックス犬であるシバーギーは、マズルは長めでピンとした立ち耳、クリッとした目元が特徴です。ミックス犬なので個体差はありますが、コーギーの胴長短足体型を受け継いだ子が多いです。
シベリアンハスキーとのミックス犬
シベリアンハスキーとコーギーのミックス犬も魅力的です。シベリアンハスキーは狼風な顔立ちに手足が長くシュッとしたスタイルが特徴の犬ですが、コーギーとミックスされることで胴長短足になり凛々しさが半減します。親しみやすいシベリアンハスキーといったイメージで可愛いです。
チワワとのミックス犬
チワワとコーギーのミックス犬はチワコーギーやチワギーと呼ばれています。ミックス犬なので個体差はありますが、チワワのように大きな瞳とコーギーのマズルの長さや胴長短足体型を引き継いで生まれる子が多いようです。
やや上級者向け?コーギーの魅力
コーギーの性格や特徴、飼い方についてご紹介しました。コーギーはスタミナがあり運動が好きな犬種なので散歩やお世話などに手がかかりますが、しっかりとしつけて育てれば賢く飼い主に従順な忠犬に育ちます。少し上級者向けの犬種ですが、コーギーの性格や特徴をしっかりと理解していればスムーズに育てられるはずです!